Google Trendによると、2023年度はITセキュリティへの関心が非常に高く、とりわけIT試験・IT資格が最も話題となるトピックでした。リモートワークの時代をむかえ、AIやDX導入は必須のものとして、企業のIT人材へのニーズも高まっています。ここにきてIT系のリスキリング、スキルアップを考える人が急増しているようです。そこで、具体的にどんなIT資格が人気があるのか、どんな人がどんな理由で受験するのか、IT資格を取るメリットなど、グローバルに日本の状況を見ていきます。 世界で人気があるIT資格、日本の位置づけは? まずは最初に、世界で人気があるIT資格と日本の状況を、ピアソンVUEの「IT資格に関する調査レポート」を参考にご紹介します。この調査データは、ピアソンVUEにてIT認定資格の試験準備・取得を行った176か国、21,000人以上のプロフェッショナルが対象となっています。 参考資料:2023年度IT認定資格に関する調査レポート 2020年度のIT資格は、グローバルではSaaS等のクラウドコンピューティングが28%と一番人気でした。国・地域別では、日本のクラウドの受験者数は最も高い34.2%です。 2022年度を見ると、受験者数は全体的に減少しています。 一方、今後12カ月のデータを見ると、クラウドの受験者数は一気に増加し、グローバルで38%、日本は44%、インドでは48%です。 さらに、サイバーセキュリティの受験者が急増し、グローバルでは34%、日本も2022年比で大きく増加。北米は55%、中東・アフリカにて45%とセキュリティーへの関心度が高いことがわかります。 IT資格の受験者の年齢層 次に、IT資格の受験者を年齢層で見た時には、全体的に25歳~35歳に集中していました。初めてのIT資格は25歳~34歳(45%)が最も多く、複数のIT資格保有者に関しては35歳~44歳(36%)という結果でした。 資格取得者はキャリアアップに有利なのか? キャリアレベルでは、新入社員、一般社員レベルの受験者が多いという結果が出ています。IT系の技術者でなくとも、キャリアのアップグレードを図る方法としてIT資格が活用されています。 IT資格を取る理由とそのメリット IT資格を取る理由やそのメリットは何なのでしょうか。引き続きピアソンVUEの調査レポートを参照にご紹介しましょう。 「なぜIT資格を取得するのか」の問いに関して最も多かったのが「スキルや能力を身に着け、雇用機会を増やしたい」という回答です。この回答が2020年度(44.3%)と2022年度(47.3%)と双方で高い比率となっていました。 出典【2023年】稼げるIT資格ランキング!国家&ベンダ資格取得者190人にアンケート!! アンケートの結果から、平均年収が一番高かったのは、国家資格の「応用情報技術者」の686.1万円で、2位のRuby技術者認定626.0万円より60万円高い金額となっています。3位はシスコ技術者認定でした。 実際に稼げる人気のIT資格 IT資格を取るにあたっては年収を考慮する方もいらっしゃるのではないでしょうか。 経済産業省商務情報政策局情報処理振興課のデータによると、2030年時点で最高約80万人規模でIT人材不足が生じる恐れがあります。また、IT資格を取得する人材の平均年齢も上昇している中、若手のIT人材育成のニーズが高まり、他業種と全くことなる年収を提示する企業も増えています。事実、年収1000万待遇の「新卒IT人材」を歌っている上場企業も登場しています。そこで、実際に稼げる人気のIT資格の魅力をご紹介します。 情報処理安全確保支援士 「情報処理安全確保支援士」は「登録セキスペ」とも呼ばれている国家資格で、IT資格の中で唯一「士業」と呼ばれるプロフェッショナルに分類されます。高い信頼性が付随するメリットがあります。 ITでとくに重要な、セキュリティーのリスクアセスメントやリスク対策を行い、かつコンサルタントとして助言できるスキルとなります。難易度が高く相応に高い報酬が期待できる資格です。 平均年収は600万円〜1,300万円程度だと言われています。 国家の情報処理試験の概要 「情報処理試験」は、ITリテラシーやエンジニアのスキルを証明する国家試験で、IPA(情報処理推進機構)が試験を実施しています。 資格試験は、レベルや分野ごとに13種類に分けられています。高度な知識・技能に分類される資格は、先述の「情報処理安全確保支援士」「システム監査技術者」「ITサービスマネージャー」など9種類です。試験の合格者は、経済産業省によって認定される仕組みです。 参照:試験区分一覧 – IPA AWS認定各種 稼げるIT資格として、AWS認定も選択肢です。AWS認定とは、Amazonが提供するクラウドに関する資格のことで「AWS認定パス」と呼ばれています。クラウド初心者~上級者まで4つのレベルがあり、世界共通の12種類の各種認定パスが取得できます。 例えば、プロフェッショナルレベルの「ソリューションアーキテクト」の年収は570万円程度で、フリーランスになると平均960万程度が期待できます。 MySQL認定も覚えておきたい資格の1つで、米大手ITサービスOracleの世界共通の認定制度です。「Database/MySQL」「Java/Middleware」など数十種類の試験項目(英語版)があ 参照:AWS認定 – Amazon MySQL認定 Oracleが運営するOracle University(オラクル大学)にて、認定取得に向けた各種コンテンツが無料で利用できます。MySQL認定で期待できる年収は550万円~700万円が相場です。 参照:認定資格一覧(日本語) – Oracle University IT プロジェクトマネージャ ITプロジェクトマネージャーは、「情報処理試験」の1つで、システム開発プロジェクトで高収入を得るために欠かせないスキルです。 プロジェクトの成功には、適切な計画と予算、人材やリソースの確保、進行・品質管理などリーダーシップや高度なマネジメント能力が求められます。プロジェクトの規模によって平均年収も640万円~890万円と高額です。 参照:ITプロジェクトマネージャ試験 – IPA Ruby 技術者認定 Ruby技術者認定は、プログラミング言語Rubyを基盤としたシステム設計・開発・運用におけるスキルを認定します。…
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